三陽山長の代表的なR2010ラストを採用した名作ドレスシューズ「寿三郎」。
現在手元にある革靴の中でもお気に入りの一足ですが、実はフィッティングに関してひとつ大きな悩みを抱えていました。
それは、つま先から指先にかけての強烈なキツさ(痛み)です。
今回は、この頑固なキツさをなんとか改善すべく、皮革柔軟スプレーやデリケートクリームを活用して行ったフィッティング調整の記録をお届けします。
1. 最初は「履き馴染めば変わる」と思っていた
購入前に試着した段階では、「小指と薬指が少し当たるかな?」という程度の圧迫感でした。
しかしその日の足のむくみ具合によって(当然ながら)フィッティングは変化します。
あるときは、靴の上からつま先付近を手で触ると、足の指の関節の形がはっきりと革越しに伝わってくるレベルになっていました。
しかし、グッドイヤーウェルト製法のドレスシューズということもあり、最初は「革が馴染んでインソールが沈み込めば、じきにちょうど良くなるだろう」と楽観視していました。
しかし、履き込みを重ねても痛みが引く気配はなく、次第に歩行時のストレスとなって重くのしかかってきました。
2. 異動による生活変化と「夕方のむくみ」
さらに悩みを深刻化させたのが、職場での異動に伴う夜勤の開始でした。
勤務体系が変わったことで足のむくみ方が従来とは一変し、時間帯によるフィッティングの変化が顕著に表れるようになったのです。
朝(履き始め): 羽根の開きは約1.5cm。
夜(むくみ発生時): 足が膨張し、羽根の開きが約2.0cmまで拡大。
明方∶さらに圧迫
朝の段階でもすでにジャスト〜ややタイトめだった靴が、明方になるとむくみによって極限まで圧迫され、靴の中で足が悲鳴をあげる状態になってしまいました。
3. デリケートクリーム&レザー柔軟スプレーの投入
「このままでは常用できない」と危機感を覚え、本格的なプレッシャー解消対策に乗り出しました。参考にしたのは、M.MOWBRAY様の以下のブログです
https://m-mowbray.com/blog/20230321-2/
したがって、次はブログにあるようにストレッチミストを投入します。それでも「革が多少柔らかくなったかな?」という感触はあるものの、足を入れて歩くと依然としてつま先の圧迫感と痛みが強く残ってしまいます。
次なる手段はシューストレッチャーを使うことですが、これは強い力で靴を変形させるものでありともすれば型崩れ製造器ともいえるものです。これは可能であれば避けたい。そこで考えたのが、
自分の足が入って靴がキツい状態でストレッチミストをかければ足がストレッチャーの代わりになるのでは?
ということでした。具体的には、朝、靴を履いて外出する直前にストレッチミストを噴射。「自分の足をストレッチャー代わり」にして、革が湿って柔らかくなっている間に足を入れて歩き、体温と足圧でじわじわと伸ばしていく。職場にストレッチミストを持っていき適宜噴霧する。という方法です。
4. 現状の経過と今後の展望
この「直前スプレー+自分の足でストレッチ」作戦を始めたところ、現状はほんの少し(若干)マシになったという手応えを得ています。劇的な変化とまではいきませんが、以前のような「歩いたときに明らかに足に悪そうな状態」からは一歩前進し、足の形に沿って革が少しずつ譲歩してくれているような感覚がします。今後は以下の点に注目しながら、気長に馴染ませていく予定です。
・スプレー処理の継続(履く前のプレケア)
・夜勤時のむくみピーク対策(厚手の靴下や紐の締め具合の微調整)
・もし限界を感じたら(専用シューストレッチャーの導入やショップでのダボ打ち調整も検討)
三陽山長のR2010ラストが持つ美しいシルエットと元々の革の美しさを崩さずに、どこまで自分の足にフィットさせられるか。今後の革の馴染み方に期待しつつ、焦らずじっくり育てていこうと思います。

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